08CHAPTER 8 / 28
Ridgemill Dinner
Ridgemill Estateにて夕食
Ridgemill Estateにて夕食。
オーナー夫妻のマーティンとミシェルが、ウェルカムバーベキューで温かく迎えてくれました。
テラスに置かれたバーベキューコンロからは、香ばしく焼けるお肉の匂い。
色鮮やかな前菜が並び、手元には黄金に輝くスパークリングワイン。
乾杯!
その場の空気まで華やぐような、幸せ時間の始まりです。
素晴らしいお料理の数々をいただきながら、ふとマーティンに聞いてみたことがありました。
何年もの歳月をかけ、わが子のように丹精込めて育てた葡萄。
それがワインとなり、ボトルに詰められて手元を離れるとき、一体どんな気持ちになるのだろう?
『娘を嫁に出すような、少し寂しい気持ちになるのですか?』
私の予想に反して、彼から返ってきたのは、もっと力強く、愛に満ちた言葉でした。
『寂しさなんて全くないよ。むしろ、可愛い孫の巣立ちを祝い、応援するような気持ちかな。さあ、行ってこい!広い世界へ出て、思い切り楽しんでおいで!ってね』
実際、彼らのワインには『Ellie』や『Benny』といった、お孫さんたちの名前を冠した銘柄がいくつもあります。
自分たちが造り上げたものへの、絶対的な自信と誇り。
その潔いまでの愛情が、あまりにカッコよくて、胸が熱くなりました。
妻のミシェルとは、グラニットベルトの未来の話もしました。
彼女は地域の観光やワイン産業を長年リードしてきた人。
まさにこの土地の牽引役です。
2032年のオリンピックに向けて、クイーンズランド州、そしてグラニットベルトをさらに盛り上げようと、エネルギッシュに準備を進めています。
マーティンの情熱と、ミシェルの行動力。
この2人がいるからこそ、この土地とワインはさらに輝きを増すのだと感じました。
文・写真:@shishidon_wine(醸し塾 伝道師)